音楽、映像、ダンス、写真で構成する新しい舞台。
戦後の復興を語る老人の身体から、現代的な問題を炙り出す意欲作。

12/01/06|林光さん

林光さんが永眠されたとのことです。80歳とのことです。

ぼく自身は、8歳で作曲を始めた直後に、光さんのこの楽譜に出会い、とても好んで弾いておりました。そして、それから25年ほど経って、御喜美江さんのコンサートで、ぼくの作品と光さんの作品が演奏された時に、「実は、ぼくが最初にやったピアノの本は、光さんの本だった」と告白したのでした。その日の打ち上げで、「ぼく、鍵盤ハーモニカやるんですよ。」と、知人の結婚式だかお葬式だか何かで鍵ハモを吹いたお話をされ、「是非、今度誘って下さい。」

ぼくは、この著名な作曲家を、軽い気持ちで自分達のライブにゲストでお招きして良いものか、と迷いましたが、お声をおかけすると、ひょいひょいとやって来て下さりました。ぼくの「おやすみなさいコアラリス」をやさしい音色で吹いて下さり、自作のソングを歌い、ぼくと一緒に即興の語りやトークをして、片岡祐介の曲で、「御用!御用!」と言ったり、変な体操みたいなパフォーマンスを楽しそうにお付き合い下さりました。そして、御機嫌ようと、ひょいひょいと帰って行かれたのが、つい昨日のことのように思い出されます。

広島の被曝の情景を合唱曲「原爆小景」に作曲された光さんは、福島の原発事故をどのような気持ちで感じておられただろう?お話したいと思っていた矢先の出来事でした。

現在、取り組んでいる2月18、19日の老人ホーム・REMIX #2「ドキュメンタリー・オペラ『復興ダンゴ』」は、日本語のオペラを作り続けた光さんの志を継ぐつもりです。

安らかにお眠り下さい。